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鍵盤楽器ベヒシュタインピアノ技術研修

ベヒシュタイン・ジャパン八王子技術センター

弊社は、2022年よりベヒシュタインピアノの正規取り扱いを始めました。それに伴い、メーカー仕込みのアフターサービス習得のため、ピアノ技術課の小林が、先日八王子のベヒシュタインジャパン技術センターへ研修を受けに行ってきました。

国内で売れたベヒシュタインピアノは、必ずこの八王子の技術センターで、出荷前調整を経て全国の家庭や学校、ホールへ旅立っていくそうです。世界三大ピアノメーカーと言えば、ベヒシュタインの他にベーゼンドルファーとスタインウェイがあります。これらは、今まで一般的になかなか手を出せるピアノではありませんでしたが、最近ではベヒシュタインが日本での販売台数を伸ばしており、三大メーカーの中では一番勢いのあるメーカーと言えます。

ピアノは民族楽器?

研修の最初は座学から。ベヒシュタイン・ジャパンの加藤社長より、歴史文化、楽器コンセプト、日本製とドイツ製の違い、製造者の流れ等のレクチャーを受けました。やはり知識はとても大切なもの。どんなピアノであるか、背景や思想など深く知っていなければ、そのピアノの良さを引き出すことはできません。様々な話しを聞いて印象深かったのは、ピアノは工業製品ではなく、民族楽器であるということ。1台1台が生きていて、ピアノという楽器は個体差があることを前提に、そのピアノの良さを引き出していく必要があります。

オーダーメイドな調整

技術講習は、寸法寸度ありきの国産ピアノ調整とは違い、その個体がいかにベヒシュタインらしい良い音になるかを探りながら、調整していく方法をとっています。その作業は、より集中し、時間をかけて、ピアノに愛情をもって接していくようなもの。そういう意味では、調律師のピアノに対する想いが、そのまま技術者の力に比例しているのではないでしょうか。また、良いピアノにいつも接しているピアニストは耳が育ちやすく、そしてまた演奏力にも磨きがかかっていきます。

見た目は同じ、でも全然違う

国産ピアノと見た目は同じように見えるベヒシュタインピアノですが、やはり音が違います。音の立ち上がりが速く、非常に透明感があり、音の減衰が速い。これらがベヒシュタインピアノの特徴です。その特徴から、「すべてのピアノ曲はベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」とC.ドビュッシーが語ったと言われています。ベヒシュタインのピアノで「アラベスク」や「月の光」を弾いてみると、このピアノの良さを感じとりやすいかもしれません。ぜひお試しください。

個性を生かす音色に

ピアノはメーカーや個体によって特徴・個性がすべて違います。弊社のピアノ技術課では、そのピアノが持っている良さを十分に引き出せる技術を習得するため、今も皆で研鑽を続けています。家庭のピアノ調律は、その時だけ音程を合わせれば良いというものではありません。良い音の状態をいかに持続させられるかにも常に挑戦しています。だからこそ、確かな技術力のある会社や調律師を選んで欲しい。価格だけで会社を選ぶと、調律時間も短くなり、音質の向上も期待できず、すぐに音が狂いやすいということも有り得ます(ピアノの品質や置き場所によっても大きく変化することもありますので原因は様々ですが)。

技術力は長年培ってきたもの。そしてこれからも磨き続けていくもの。地域の全てのピアノから良い音が響き渡りますように。

<オリエント楽器 豊川店よりお知らせ>
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